間も開けずまたシネマイクスピアリに行ってきました。今回のお目当ては「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」です。6期目の鬼太郎も出てきますが、主役は彼ではなく、そのお父さんです。あんまりプロモーションにお金が割けなかったようですが、口コミでジワジワ評判になって、話題にもされていると思います。

目玉のおやじも元は鬼太郎と同じく幽霊族の生き残りとして人のような姿をしていました。その体が死を迎えてなお、息子が心配で目玉だけの姿になっても鬼太郎をサポートする、という強い親子の愛はこれまでも描かれてきましたが、そこに先に亡くなった母親の影は薄かったわけです。しかし、鬼太郎が生まれるまでの経緯を描くことによって印象が変わり、妻を愛し、その子を大切にすることで妻の気持ちを汲んでいる一つの夫婦の愛の話になりえたわけです。僕の周りでは、女性受けがいいのですが、のほほんとした親父が見せる激情にキュンとしちゃうのかな。

そして、エンディングでちゃんと鬼太郎誕生の話とつながるんですね。「会社員・水木・・・名前被るじゃん、でも原作に何人も水木姓キャラ出てるからこれもそうか」って思ってたら、ちゃんとつながってた。全部壊して、全部失わせて、強引ですがつなげましたね。ゲゲゲの謎があったと仮定して墓場鬼太郎あたりを見ると、また新しい楽しみ方ができるかもしれません。

ちなみに去年が水木先生生誕100周年だったそうです。御大、本当はまだ生きている気がしますが、キャラクターたちもまだまだ元気です。